日々雑景
本や漫画や映画の感想に購入本のメモと雑記など

チェーザレ 4 (惣領冬実)

4063723968チェーザレ 4―破壊の創造者 (4) (KCデラックス)
惣領冬実
講談社 2007-11-22

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帯画像が出ない……。


満を持して(※ワタクシ的に)ルクレツィア登場の巻です。
4巻目にしてようやくですよようやく!(小躍り)
それにしても幼き頃からのこの垂れ流れるような美貌って一体!
しかも愛くるしいだけでなく、したたかさの片鱗も覗かせてますね。いやー将来が楽しみです☆
ホアンやペドロ・ルイス(※回想シーンのみ)も出てきますが、揃いも揃って皆美しいですよ。恐るべしボルジアの遺伝子!
これまでは男性視点で進んできた物語がルクレツィアの登場を機に女性視点からも語られていくのかな。
アドリアーナとジュリアの女性同士の水面下の闘いもなかなかハードそう。見えない火花が散ってますよ……。うへえ怖い。


それにしても、この作品でのミゲルのチェーザレに対する距離感は面白いなぁ。
チェーザレを良く理解していても心酔している訳ではないんですね。絶対の忠誠を誓っているって風でもないみたいだし。
チェーザレとミゲルとアンジェロの関係が彼らの成長と共にどんな形に変化していくのかも興味津々です。



歴史的な背景からすると、メディチ家の凋落からボルジアの時代の始まりが来るんでしたか。この先ますます面白くなりそうですねー。
意味深な場面で以下次巻になってますが、さてこれからどうなるのか。
ジョヴァンニ閣下はこれからかなり難しい立場に立たされそうなので、彼のことも気になるな〜。



【2007/11/26 23:14】 漫画 | トラックバック(0) | コメント(0) |

きのう何食べた? 1 (よしながふみ)

きのう何食べた? 1きのう何食べた? 1 (1) (モーニングKC)
よしなが ふみ
講談社 2007-11-22

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40代のゲイカップルが主人公ですが、ぼういずらぶ的表現はないので男性の方でも安心して読めるってぇかそもそも掲載誌は青年誌でした!
よくよく考えてみれば、好きな人と一緒に暮らすってのは男同士だろうと女同士だろうと男女であろうと同じだよな。


良い意味での生活感(生活臭ではない)と淡々とした(でも結構大変な出来事もあり)人間ドラマが作中の料理と絶妙なハーモニーを醸し出してます。
生きていると色々なことがありますけど、大切な人と一緒に食べるごはんが美味しければ頑張れるよねって感じ。


作中に出てくる料理がどれもこれも美味しそうなので空腹時と夜中に読むのはやめた方が良いと思います(笑)。
鮭とごぼうの炊き込みご飯と、ナスとトマトと豚肉のピリ辛中華風煮込みと、鶏肉のオーブン焼きが食べたい〜!(自分で作れ)
筧さん、ワタクシの家にも作りに来てー!!


漫画としても面白くてお料理のレシピまで載ってますので、お買い得です。手料理のレパートリーを増やしたい方は一読して損は無いですよ。



【2007/11/25 23:50】 漫画 | トラックバック(0) | コメント(0) |

ドラマ しゃばけ

観てました。面白かった!
原作の良い所とドラマならではのテンポの良さが楽しめて、2倍美味しい感じでした。
キャスティングも良かったですね〜。若だんなもですが、仁吉と佐助なんて本当にイメージぴったり。宮迫さんの屏風のぞきも愛嬌があって良かったなぁ。
あと、おたえ役の真矢みきさんが凄くステキでした☆
個人的にイメージが原作と違ったのは鈴彦姫ですね。
もうちょっと可愛らしい感じを想像してたので。
いっやー、早乙女太一君ってば別嬪さんな上に妖艶過ぎですヨ(笑)。神秘的で素敵でしたけどね。泉鏡花の「夜叉が池」とか「海神別荘」のヒロインを演じても良さそうな気がするわ……。
難を云えば、画面はもうちょっと暗めにした方が風情が出たような気がしますけど、テレビドラマでこれだけのことができるとは思ってなかったですよ。
今回が第一弾ってことは次回の予定もあるんですよね。楽しみ。



しかし、それでなくても人気があるから、最新刊は図書館の書棚に当分戻ってこないだろうなぁ。
予約しに行かなくてはかしら。




ちんぷんかん
↑最新刊。


おまけのこ
↑確か4作目も読んでいなかった記憶が(汗)。
これはそろそろ文庫に落ちる気がする……。



【2007/11/24 23:31】 雑記 | トラックバック(0) | コメント(6) |

うわー

なんか気がついたらずいぶん更新をさぼってましたヨ(汗)。
休みが一日減るとブログの更新にも影響が!(←そんなたいしたもんじゃない)
あとはちょっと別館の感想文を何とかしなくてはならなかったんでこっちはお休みしてました。すいませんー。



そんなこんなですが、今日はチェコフィルのコンサートに行ってきました。やっぱり生演奏は良いですね〜。
んでもって、演目がワタクシ憧れの「わが祖国」全曲ですよ。
ビバ音楽叙事詩! 
ビバ交響年代記!!
しかも席が良かったのです。これで興奮するなってほうがムリ。ムリムリ。
つか正直燃えました。興奮しすぎて途中で失神するんじゃないかとも思いました(アホですか)。
休憩込みで2時間いかなかったんですが、密度は非常に濃かったです。
指揮者のズデニェク・マカルさんがステキだったことはもう云うまでもございませんですけど、ヴァイオリン部隊(違う)に銀髪の非常にかっちょいい紳士がおいででしてね! 
まゆげのもしゃもしゃ加減も含めて魅力的(はあと)などと、邪さに溢れた熱い視線を一方的に送りつけていたらば、目が合ってびびりましたヨ(いや、目が合ったように思えただけで実際は違うんだろうけどな。って云うか積極的に気のせいだろう)。


詳しい感想はいずれまた書ければ書こうと思ってます。
そして来週の火曜日にもまた行くのですチェコフィル。
今度の演目はドヴォルザークなんでこちらも楽しみ☆ 
むはー(笑顔)。



【2007/11/22 23:49】 雑記 | トラックバック(0) | コメント(0) |

日光へ行ってきましたよ

紅葉が見ごろだってんで、日帰りでさくっと日光へ行ってきました。
浅草から東武線で2時間半くらいだったかな。
行きの電車は非常に混んでいたのに帰りはそうでもなかったあたり、やっぱり皆様一泊旅行なんですかねー。いいなー。
世界遺産に登録されているからなのか、外国からのお客様もかなり多かったです。
流石に山の方なので地元よりは気温が低くてちょっと寒かったっすー。
帰りに浅草駅へ着いた時には思わず「あったかい!」と叫びそうになったです。



ゆばそば



↑昼食に食べたゆばそば。
上品に甘辛く煮付けた巻ゆばが載っています。


神橋



↑二荒山神橋(公式サイトは音が出ますんで御注意)を渡って来ました。
下を流れるのは大谷川。
橋の手前には橋姫様の祠がありました。
縁結びに御利益があるそうですけど、お祈りしてくる暇なかったよ……(半笑い)。



結婚式



↑神橋にて結婚式の神事が行われる模様。
お嫁さんが綺麗でした〜。
昨年の厳島神社といい、6月に行ったプラハといい、出掛けた先での花嫁さんに縁があるなぁ。何でだ(笑)。
いやでも、美しいお嫁さんが見られるのって眼福です〜(嬉)。



五重塔



↑東照宮方面には行きましたが、大昔に行ったので内部見学はパス(笑)。
代わりに五重塔の写真を撮ってみましたよ。




金谷ホテル別館



↑日光金谷ホテルは平成17年11月10日に国の有形文化財に登録されたのだそうです。
こちらは昭和10年建設の別館。



金谷ホテル本館



↑こちらは本館。
一階部分が昭和11年に、二階・三階部分は明治26年の建設だそうです。



紅葉



↑本館の裏手にあったもみじ。
写真だと色が沈んでしまってますが、実物はもっと色鮮やかでした。
建築物と紅葉を堪能した後は、ホテルのパンとお菓子を帰って帰りました。ここのパン美味しいんですよ〜。


って、いつもいつもオチは食べ物か自分!(苦笑)


【2007/11/17 23:49】 旅日記 | トラックバック(0) | コメント(2) |

お名前の明記はしませんが

日本にいるたくさんのファンたちの為にも、
故郷へのお帰りを首を長くして待っている人たちの為にも、
一日も早く元気になって下さいますように。
もう誰にお願いして良いやらわからんのですが頼みますホントに!


帰宅してテレビつけたら真っ先に写ったのがこのニュースってもう……(涙)。



【2007/11/16 22:25】 雑記 | トラックバック(0) | コメント(7) |

HELLSING 9 (平野 耕太 )

HELLSING 9HELLSING 9 (ヤングキングコミックス)
平野 耕太
少年画報社 2007-11-09

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そろそろ完結の流れに向かってるのかな?
毎回毎回ごっつり血まみれな漫画ですが、今回も凄かったです。
特にヴァチカン組がえらいことに。
ロンドンも本格的に壊滅状態だしな……。
そして常に漢らしいインテグラお嬢様でしたが、ウォルターさんのアレはやっぱり大打撃だったようで。
P84の「それがたとえ誰であっても!!」は読んでるワタクシも辛かったっす(涙)。
次巻(また一年半後か?)ではお嬢様と少佐の全面対決になるのかな。
あと、セラス頑張れ!
アーカードの方はもうなるようにしかならないだろう……。
しっかし、巻末漫画のレギュラー兄ちゃんのルーク・バレンタイン、本篇での復活は本気でびっくりしたですよ。うおう。



そんな本篇のハード過ぎる展開の中、カヴァーをはずして現れた漆原教授 インテグラお嬢様のお姿には激しく脱力せざるを得ませんでした。「動物のお医○さんグ」ってさぁ……。もうグをつける意味がわからないヨ……(苦笑)。
でもチョビ(?)はけっこう可愛いかも。喰われたくないけど。


【2007/11/13 23:54】 漫画 | トラックバック(0) | コメント(0) |

のだめカンタービレ 19 (二ノ宮知子)

のだめ19巻のだめカンタービレ 19 (講談社コミックスキス)
二ノ宮 知子
講談社 2007-11-13

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あと1冊で20巻ですか……。
なんか20巻くらいで完結になるんじゃないかと思ってましたけど、まだまだ終わりそうもないですな。


前巻ではのだめリサイタルよりもヴィエラ先生を取った千秋でしたが、正座な上に犬プレイにまで応じるとはよっぽど反省してたんだね(笑)。
しかし、これからのすれ違い生活がふたりにどんな影響をもたらすのかがちょい不安かも。

あと、今回はお久しぶり〜なあの人が再登場ですヨ!
清良さんと云えばあの人!
そう、カイ・ドゥーン師匠(はあと)。(※1コマのみ)
じゃなくて!(ひとりボケツッコミ)
まぁ書かなくてもお分かりになるでしょう、彼のことです。
あんまり懐かしくてびっくりした!
しかし、あっちゅー間に馴染んでるのが流石です(笑)。


そうそう、パリもいいですけどウィーンも良いですね〜(寒そうだけど)。
のだめと千秋、ジャンにゆうこがウィーンへ行く lesson 108は萌えツボ満載でした☆ 
ビバ建築物!!(鼻息)


悲喜こもごもの切なさを余韻にして、次巻はターニャのラヴとコンクールの行方を待て!って感じかな。
もーくろきんってば、とっととターニャとくっついちゃえば良いのにぃ!(勝手なことを)
でも、脈がないとも云い切れないと思うんだけどどうよ(どうよとか云われても)。



【2007/11/13 20:40】 漫画 | トラックバック(0) | コメント(0) |

ほったらかし

気がついたら別館を一ヶ月半も放置していました……。うわあ(汗)。
我が事ながらびっくりしましたよ。いやー月日の経つのは早いものですね(棒読み)。
こちらで読了本メモを書いてしまうと気が済んでしまうってのも一因かも。やっぱり鉄は熱いうちに打たないと駄目なのねー。
とりあえず今月中にほぼリアルタイム更新へ戻れるように努力しなくては。


で、明日こそ頑張って更新しようかと思ったんですが、明日明後日ってココログにメンテが入るんですよね……。
なんかこう、いつも絶妙のタイミングで行われるメンテナンス。ワタクシに対する嫌がらせなのかしら?(被害妄想)


とりあえずサイドバーに更新状況が出るはずですんで、興味のある方はチェックして戴けると嬉しいです。

今月はなるべく読書計画に則って本を読もう……(なるべくとか云ってる時点で既にダメダメ)。




【2007/11/12 23:54】 雑記 | トラックバック(0) | コメント(0) |

読了本メモ

ブランディングズ城の夏の稲妻


ブランディングズ城の夏の稲妻 (ウッドハウス・スペシャル)
P.G.ウッドハウス 森村 たまき
国書刊行会 2007-09




『エムズワース卿の受難録』で華麗に(?)登場した第九代エムズワーズ伯爵クラレンス閣下。
そんな彼が活躍する(???)長篇作品がいよいよ登場です(版元違うけど)。
祝福されない恋に身を焦がすエムズワース卿の甥ロナルドと姪のミリセントはそれぞれの相手と結婚すべく伯父であるエムズワース卿の同意を得ようと奮闘し、はたまたその恋模様が混線したり、卿の弟ギャラハッド・スリープウッド閣下が執筆中の回想録が本になる前から波乱を呼んでみたり、高貴なる飼い豚エンプレスが行方不明になったり、元秘書のルパート・バクスターがまたまたやらかしてくれたり(この人有能なのに回ってくる役割がかなりアレなので、気の毒やらおっかしいやらでホントにもう……)と、エムズワース卿の夏は心穏やかとは云い難くトラブル満載です(笑)。
エムズワース卿のお人柄自体は短篇の方が味わい深いものがありますが、ドタバタ喜劇かつサスペンス溢れ、ままならないロマンスもありと、なかなか楽しませて貰いました。
美味しい役割はギャラハッド閣下が最後に持って行っちゃいましたが、執事ビーチも地味ながらいい味を出していたり、有能メガネキャラの役割からどんどん逸脱していくバクスターの脱線振りもおかしい限りです。
ジーヴスものよりはちょっと地味ですが、優雅な田園生活の中で巻き起こる喜劇を堪能したい向きにはお薦めです。


ところで、この本の巻末にはエムズワース卿の一族の家系図が載っています。
エムズワース卿の兄弟姉妹ってどんな構成になってるのかと思ったら、


アン
クラレンス(第九代エムズワース伯爵)
コンスタンス
ダイアナ
シャーロット
ドラ
フローレンス
ジョージアナ
ハーマイオニー
ギャラハッド
ジェーン(没)
ジュリア
ランスロット(没)


ってな構成。
なるほど、これだけ兄弟姉妹がいれば物語中での甥や姪には不自由しないよねぇ……。
本作に出演しているロナルドはジュリアの息子で、ミリセントはランスロットの娘になってます。


12月の新刊メモ

こうやってメモっておいてすらすぐに忘れるトリ頭かな(嘆息)。
つー訳でとりあえずのメモ。




12/上 『掠奪都市の黄金』 フィリップ・リーヴ 創元推理文庫 (9784488723026)
12/20 『ジーヴスと恋の季節』 P・G・ウッドハウス 国書刊行会 (9784336049889)



<漫画>


12/22 『Under the Rose(5)春の賛歌』 船戸明里 幻冬舎バーズコミックス (9784344811713)
12/21 『Danza [ダンツァ]』 オノ・ナツメ 講談社モーニングKC (9784063726497)
12/21 『おおきく振りかぶって(9)』 ひぐちアサ 講談社アフタヌーンKC (9784063144826)
12/22 『鋼の錬金術師(18)』 荒川弘 スクウェア・エニックス (9784757521759)
12/18 『オトメン(乙男)(4)』 菅野文 白泉社 (9784592184171)
12/20 『大奥(3)』 よしながふみ 白泉社 (9784592143031)



漫画しか買わないのか12月の自分!(苦笑)




あと、図書館待ちの読みたい本もついでにメモ。


4560092001灯台守の話
ジャネット・ウィンターソン 岸本 佐知子
白水社 2007-11

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486176436X悦楽の園
木地 雅映子
ジャイブ 2007-10

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モテコワキャラ?

ここ最近、パソをいじりながらテレビのニュースを聞いていて「秋波を送る」とかの色っぽい響きの言葉が出てきている時の映像が大抵Oザワ(仮)さんです。彼はいつからこんなに周囲を振り回す小悪魔キャラ(←おい)になったんでしょう(笑)。ここ最近モテモテ指数がうなぎのぼりですね☆
もういっそ、ツンデレ属性もつけるといいですヨ。
会見で「べっ別にアンタの為にやめるのやめたんじゃないんだからね!」とか云うのさ(でも想像してちょっと怖くなった・笑)。




関係ないのですが、明日買う本のメモ。


百鬼夜行抄16 [眠れぬ夜の奇妙な話コミックス]
百鬼夜行抄16 [眠れぬ夜の奇妙な話コミックス]



カヴァーの絵柄を覚えて行かないと、素で前の巻を買って来そうなので(苦笑)。
こう、毎回毎回美しいんだけど似たような印象のカヴァーなのよねぇ。



【2007/11/08 00:00】 雑記 | トラックバック(0) | コメント(3) |

ここ最近の気になる検索語

現在圧倒的大多数の方(※辺境かつ零細なこのブログにしては。お蔭で通常は二桁の閲覧数がここ数日間100を突破しておりますよ)が「喪の女王」の検索で当ブログに辿り着いている模様ですが(たいした感想でなくてすんません。そしてネタバレもありませんすいません)、そのほかでワタクシが気になった10月の検索ワードから。
要はネタがないのですヨ……(失笑)。



一体何故?ってものがけっこうあってワタクシは面白かったんですが、興味の無い方はさらっと流して下さい〜。



【2007/11/06 21:44】 雑記 | トラックバック(0) | コメント(6) |

読了本メモ

4344013980黄金の王白銀の王
沢村 凛
幻冬舎 2007-10

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「困難からお逃げになるのか」
「困難ではない。不可能だ」
「困難と不可能とを見分けよと、師は言われなかったか。血が重く、迪(みちび)く者が多いほど、困難の度合いは大きくなる。我々は、常人には不可能なこともなしとげなくてはならないのだ」
「いっそ、私を殺せ」
「それも、逃げるということだ。旺廈(おうか)殿。そなたが旺廈殿と呼ばれなくなっても、その血は変わりはしない」
「旺廈の名を捨てることは、この血を裏切ることだ。雷鳥の紋を捨てることは、この血に恥ずべきことだ」
「違う。名前は文字でしかない。紋は布に描かれた図案にすぎない。私は自分のなすべきことのためなら、ススキの旗をこの足で踏みにじることもやってみせよう。薫衣(くのえ)殿、何が大事で何が小事か、考えてみよ。恥とは人にそしられることか、それともなすべきことをなさないことか」

(同書 P77より引用)






沢村凛さんのひさびさの架空歴史もの。
『瞳の中の大河』に強く惹かれるものがあったので、今回はどういった作品なのかと思って手に取りました。
片山若子さんのカヴァー画が愛くるしいもんで、若者が主人公で希望に溢れた軽やかな感じの作品かしらとか思ってたんですが、主人公が若者ってところしか合ってなかったですよ……(汗)。
内容はとても重いです。
同じ血を引きながらも対立し合い殺し合う立場にある一族の頭領同士が国を守る為に困難な役割を担いつつ、同じ道を歩いて行く話なんですが、片方が圧倒的優位に立っているのかと思えばそうでもなく、対照的でありながらも補完的で緊張感のある関係にあるのが面白いです。
人々の上に立つ者に対して清濁合わせ飲む潔さを求めるのが著者の好みなのかな。
鳳穐(ほうしゅう)の頭領である穭(ひづち)も旺廈(おうか)の頭領の薫衣(くのえ)にしても血にまみれてなお根底の部分に残した清さの輝きが『瞳の中の大河』の主人公アマヨクに通じるものがあったと思います。
兄と妹、伯父と甥の関係が密なのも共通してますよね。


好みの作品ではあるのですが、一部の表現にちょっと引っかかるところがありました。
漢字表記が多いので古代日本をベースにした東洋風な架空の国を思い描きつつ読んでいるところで、地の文にさらっとカタカナ語が出てくるのは馴染めなかったです。
いやだって、大臣(おとど)とか宿直(とのい)とか中務(なかつかさ)とかの言葉が出てくるのに、ベンチとかシンメトリーとかチェックとかミスとかスキャンダルって違和感ないですか?
著者の語りには勢いがあるのでそれに乗って一気呵成に物語の流れに身を任せたいんですが、時折出てくるカタカナでちょっと冷めちゃうんですよね。そんなこと気にするのはワタクシだけですかそうですか。
あと、欲を云えば舞台である翠の国のことをもっと知りたかったなぁ。
歴史の大きな流れの中で個人が何を考えてどう生きたかを普遍的に描く為には、舞台となった土地を細部まで描写する必要はないのかもしれませんけど。
でもそういう部分が好きなんで個人的にはちょっと残念。
まぁ、国のことまでいちいち細かく書いていくと一冊には収まりきらなくなっちゃうんでしょうけど。


細かい文句をねちねちつけてますが、好きなタイプの物語です。
架空歴史ものがお好きな方にはお薦め。
あ、政略結婚ラヴがお好きな方にも是非〜。






瞳の中の大河
沢村 凛
4103841044



ところで、『瞳の中の大河』もこの作品も世間様ではファンタジーに分類されてるっぽいですね。
ワタクシの中では架空歴史ものとファンタジーは違うんだけどなぁ。



購入書

ヴィクトリア女王―大英帝国の“戦う女王” (中公新書 1916)
ヴィクトリア女王―大英帝国の“戦う女王” (中公新書 1916)



ヨーロッパ古城物語 (知の再発見双書 135)
ヨーロッパ古城物語 (知の再発見双書 135)



魔女とふたりのケイト
魔女とふたりのケイト




『魔女とふたりのケイト』はずっと文庫にならないかな〜と思ってたんですが、結構前から欲しかったので久々に再版されたのを機に購入しました。ずっと品切れだったので嬉しいよ!
17世紀のスコットランドを舞台にして、親同士の再婚で姉妹になったケイトとキャサリンを中心にした歴史ファンタジーです。
歴史ものと妖精物語の良い部分が合わさっている作品だと思います。
そういや、歴史ものとファンタジーって相性が良いですよね。
アトリーの『時の旅人』↓も大好き。


時の旅人 (岩波少年文庫)
時の旅人 (岩波少年文庫)




やっぱりこう、昔から読んでるので岩波書店の児童書からは未だに足が洗えないと云うか、もうこのまま一生お世話になるんでしょうね(笑)。



【2007/11/02 00:20】 購入本 | トラックバック(0) | コメント(0) |

喪の女王 8 (須賀しのぶ)

流血女神伝喪の女王 8 (8) (コバルト文庫 す 5-63)


『喪の女王 8』
須賀しのぶ 著 集英社コバルト文庫 刊


未読の方はこんなとこなんか読んでないで早く本の方を読みましょうネ!
ってえか早く読んで早く!!(落ち着け)


そんなこんなで名残惜しくも完結巻でございます。
激しく名残惜しいが為に、完結巻だし上中下でいいよ……(それじゃ巻数の番号を入れている意味が無いだろう)とか錯乱しておりましたらば、なんかこの巻ぶ厚いですねぇ。分量として2冊分くらいあるんじゃないのか(笑)。
分量もそうですが、中身も終章まできっちりとみっちりしていて気を抜く暇がなかったもんで、満足感も大きかった反面、読了後は虚脱状態になりましたよ。
でも、一冊丸々クライマックスな感じで面白かった!




内容に関しては実際に本文を読んで翻弄されながら波瀾万丈の結末を存分に味わって戴きたいです。
この巻での主人公はもはやカリエではなく、変化していく時代そのものと云った感がありました。
登場人物たちそれぞれの生き様と激しい勢いで動いて行く世界とを濃密に描き切った著者の手腕はただもうお見事と云う他ありません。
神と人との歴史が終わり、これからは人々の歴史が始まるんですね。
去っていく人がいて残された人がいて、失くしたもののことを思いながらも人々の営みはたゆみなく続いていくのだなぁとしみじみしたラストでした。
バルアン及びエティカヤの話は正直もっと読みたかったのですが(贅沢ですいません。でも事が終わった後のあの国に関してはちょっと駆け足な印象だったので。物語の中心にはいない立場だから仕方ないのかもしれませんけども)、全体の締めとしては素晴らしかったと思います。
表紙の青空とカリエの笑顔に相応しい結末だったなぁと。
まだネット書店に画像出てないんだけど(汗)。





あとは次世代の話を読ませて戴きたいのですが、これは書いて戴ければもういつでも良いので!
つか、次世代話はエティカヤがメインだと嬉しいなぁ(個人的願望)。
いやだってアフレイムのこととか激しく気になるし!!(鼻息)




ワタクシは読み始めてからたかだか3年くらいしか経っていないのですけれど、少女小説でこれだけ長大かつ壮大な物語を読ませて貰えるとは思ってもみませんでしたよ。
このシリーズを最後まで読めて本当に幸せでした。
最後まで読ませて下さって本当に有難うございます。
次回作にも期待しております。
(とりあえず、現在連載中の「帝冠の恋」の文庫化が非常に楽しみ。←気が早い)








<既刊感想>



『帝国の娘』 →感想
『砂の覇王』 →感想
『天気晴朗なれど波高し。』
1巻感想2巻感想
『女神の花嫁』 →感想
『暗き神の鎖』 →感想

『喪の女王』
1巻感想
2巻感想
3巻感想
4巻感想
5巻感想
6巻感想
7巻感想




こうやって並べてみると、けっこう真面目に感想書いてたんですねワタクシ(笑)。


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