
タイトルに惹かれて読んでみました。
語り手の死神が主人公の少女リーゼルと周囲の人々について先の展開を小出しにしながら語っていく生と死と言葉の物語かな。
舞台がナチ政権下のドイツなもんで、読んでいてつらくやりきれない状況がいくたびも語られますが、死神が人間を眺める視線が優しいのと、そんな中でもちょっとしたユーモアのあるやり取りが出来る登場人物たちのお蔭でほんのりとした温かい気持ちを忘れることなく読み進められました。
リーゼルは本を盗むことと与えられることによって、彼女自身の中にある言葉を確固たるものにして行き、ラスト近くでは記憶を物語として再構成するのですが、彼女が抱えることになった言葉の重みと痛さは読者の側も無傷ではいられなくなるような迫力がありました。
要所要所で差し挟まれる赤と黒と白そしてレモン色の描写も印象的で、ラストに余韻を残してくれました。











