ポール・ドハティー 古賀 弥生

検死官のジョン・クランストン卿に「修道士」呼ばわりされるたびにアセルスタン托鉢修道士が「わたしは修道士ではなく、托鉢修道士です」といちいち生真面目に訂正する会話も久しぶりで楽しいシリーズ2作目。昨年から待っていた甲斐があって、今回も楽しませて戴きました〜。
今回はロンドン塔で起こった殺人事件をメインに、クランストン検死官とアセルスタン托鉢修道士のそれぞれが悩みを抱えながら謎を追っていく構成です。
なにやらきな臭くなっていく時代背景を織り込みながらの中世の風景を活写していく著者の筆運びに感心しながら、登場人物たちの人間味溢れる描写も堪能しました。
特にクランストン検死官の素晴らしい健啖家っぷりには、読んでいるこっちまで何かもりもり食べたくなってしまって(しかも夜中に)ちょっと弱りましたよ(笑)。
あ、作中でちらっと出てくる<山の老人>の手下の<暗殺教団>って言葉を見て、思わずこの作品を連想してしまったワタクシでございました(苦笑)。
その<暗殺教団>に関しましては、岩村忍氏の『暗殺者教国―イスラム異端派の歴史』という本が詳しいので興味のある方はどうぞ(ちくま学芸文庫版は品切れ中なんですが、復刊リストに挙がってきてますんで、読んでみたい方は投票してみるのも宜しいかと。その前の版のリブロポート版なら図書館にあるかもしれません)。
って、内容と関係ない話に(汗)。
ともあれ、シリーズ続刊の刊行も激しく楽しみにしておりますのでどんどん翻訳されることを祈ってます!
また来年の秋頃にでも皆に再会したいものです〜。











