日々雑景
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霧の日にはラノンが視える 3 (縞田理理)

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『霧の日にはラノンが視える 3』
縞田理理 著、新書館ウイングス文庫 刊


クリップフォード村で妖精騒動が起こり、レノックスは真相を確かめる為にスコットランドへと向かう。
一方、ロンドンのランダルは魔術師フィアカラの巧みな煽動により盟主の座を剥奪され、幽閉される。ランダルの働きによりかろうじて均衡を保ってきた《同盟》は崩壊の危機を迎えた。
ロンドンに戻ったレノックスは仲間からの襲撃を受け重傷を負いながらも、ラムジーとジャックの身を案じ彼らに危険を報せようとするのだが……。




次の4巻で完結って事で、起承転結で云えば「転」にあたるのでしょうか。
1〜2巻がほのぼのとした色合いを持った話だったので(それでもつらかったり重かったりする部分はありますけれど)、次々と起こる事件に登場人物たちが翻弄されていく様には読んでいるこちらもはらはらしておりました。
今回は荒事担当のレノックスが絶対安静(全身ボロボロに近いってぇのに、減らず口が叩けるあたりが漢だね!)だった為か、ネッシーがすっかり肉体労働担当でしたな。純情可憐な乙女なのに。でも名前通りの剛腕(剛脚?)振りには拍手だ(笑)。頭脳担当のジャック(つーかカリスマ担当?)もですが、登場人物たちの役割分担の配置が上手いなと思います。それぞれの弱い部分を補い合っている関係が良いですね。頑張れ混成チーム!!
緊迫している展開ながら、“それじゃ全部じゃないか。”(P100)とランダルがレノックスの秘密を握っている事を匂わせるシーンには思わずふきだしてしまいましたよ。


同時収録の「この街にて」は、ジャックと彼の養育係カディルの過去をメインにした短篇。ふたりの絆の強さと互いを思い合う気持ちの深さ、そしてその齟齬が何とも切なかったです。
それにしてもジャックってばお育ちが高貴なのに生活力があって堅実だ〜と感心しましたよ。守るべき者があってこそとは云え、なかなかできる事ではないよなぁ。年若いのに偉いよ! アーニーの懐の大きさにもほろりときました。胸の中にお日さまと同じ位あったかいものを持ってるんですね、アーニーってば。
あとはトマシーナ嬢との出会いにも触れられていたのがなんとも心憎かったです。


残りあと一冊となってしまったのでちょっと寂しいなー。
ジャックたちの物語は果たして大団円を迎える事ができるのでしょうか。

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